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Krot, N. N.*; 佐伯 正克
JAERI-Review 2003-005, 37 Pages, 2003/03
本総説は、ロシア科学アカデミー・物理化学研究所・N. N. Krot教授により1997年に英文で記述されたものを、佐伯が翻訳したものが基礎となっている。分かり難い箇所については、原論文を読むことにより内容を補足したり、訳者注を付加した。さらに、1997年以後のデータを若干付加した。内容は、ネプツニウム5価化合物を中心に、陽イオン-陽イオン相互作用に関する全体像を記述したものである。まず、ネプツニウム5価化合物に現れる、陽イオン-陽イオン結合の特徴を紹介し、化合物中での陽イオン-陽イオン相互作用が、その物性に及ぼす影響や、陽イオン-陽イオン結合の確認手段等に言及した。さらに、他のアクチニドイオンの固体化合物中に見いだされる、陽イオン-陽イオン結合を概観するとともに、アクチニドイオンの固体化合物中と溶液中の陽イオン-陽イオン相互作用を比較して述べた。
家村 一彰*; 大谷 俊介*; 鈴木 洋*; 武田 淳一*; 町田 修一*; 田辺 邦浩*; 高柳 俊暢*; 脇谷 一義*; 関口 雅行*; 金井 保之*; et al.
Physical Review A, 64(6), p.062709_1 - 062709_14, 2001/12
被引用回数:6 パーセンタイル:35.7(Optics)私たちは、HeイオンとBa原子の低エネルギー衝突において、2電子捕獲で生成したHe原子2電子励起状態から自動電離によって生成した放出電子スペクトルを測定した。測定は、40から20 keVの衝突エネルギーで、0度電子分光学によって行なわれた。2電子励起状態からの自動電離による電子スペクトルは、He(2lnl)からHe(1s)n2及びHe(3lnl)からHe(2s or 2p)n3が観察された。スペクトル中のライン・ピークは、理論計算値と電子スペクトルを比較することにより識別された。DとFといった比較的高い角運動量の2電子励起状態が、著しく作成されたことで、中性なHe原子と光子,電子,イオン衝突による励起状態とは、異なる生成であるということがわかった。大きなnの値を持ったRydberg準位が、He(2lnl)及びHe(3lnl)の両方で、高い頻度で観察された。
C.D.Jonah*; 畑田 元義*
JAERI-M 93-248, 33 Pages, 1994/01
安定剤が存在しない金属イオン水溶液の線照射により生成する金属微粒子の凝集機構を調べる方法を見出すために、硫酸パラジウム水溶液を窒素飽和した後、線照射(11.2kGy/h,10kGy)を行った。照射後の溶液の濁度変化を可視紫分光光度計を用いて700nmにおける吸光度より調べ、また生成した固体微粒子の粒子径分布の時間的変化を動的光散乱粒子径アナライザーを用いて研究した。濁度は、照射後の時間とともに単調に減少すること、また、生成した微粒子の粒子径分布は400~800nmと1500~2500nmにピークを持つものであることがわかった。得られた粒子の密度は、バルク金属の密度よりも小さいものであると考えられる。硫酸パラジウム・硫酸銀水溶液についても同様の研究を行った。
三浦 良和*; 吉田 英俊; 佐久間 猛*; 山下 修; 長島 章; 的場 徹
JAERI-M 90-167, 44 Pages, 1990/09
JT-60トムソン散乱計測において、レーザー散乱光を観測する窓がプラズマからのスパッター等で汚れることにより、電子温度及び電子密度の測定値に影響を及ぼすことを明らかにした。本報告書は、1987~1989年の4期に渡るJT-60実験期間において、蒸着膜が付着した観測窓の分光透過率測定と蒸着膜の成分分析及び原因調査を行い、電子温度及び電子密度に与える影響を定量的に評価し、実験運転との対応について検討した結果をまとめたものである。
貴家 恒男; 萩原 幸
高分子論文集, 42(4), p.283 - 290, 1985/04
被引用回数:2 パーセンタイル:22.32(Polymer Science)化学構造の異なる6種類の芳香族系ポリイミドの電子線照射効果を主として引張り試験に基づいて検討した。線量の増大と共に顕著な伸びの低下が認められた。この伸びの減少から劣化の度合いを評価した。化学構造の違いによって明らかに耐放射線性に差が認められた。芳香族イミド環の他に-C(CH)-,-O-,-CH-CH-を含むポリイミドの相互比較を行った結果、酸化作用の少ない電子線照射の場合の構成ユニットの耐放射線性の序列として-CH-CH- -O- -C(CH)-を得た。さらに-O-を含むポリイミドに線(1.39Gy/sec)を酸素圧0.7MPaの酸化条件で照射したところ、電子線(510Gy/sec)の場合と比較して劣化が著るしいことが明らかとなった。IRの検討から、真空中照射に擬せられる電子線照射の場合と酸化条件下での線照射の場合では反応機構が異なることを明らかにした。
佐々木 貞吉; 曽我 猛
表面科学, 3(1), p.17 - 26, 1982/00
CaF(フルオライト)型の結晶構造をもつ標記の金属水素化物の電子状態を、DV-Xクラスター法で計算した。クラスターとして〔MeH〕(n=2.6~4.0)および〔MeH〕を採用した。〔MeH〕クラスターについては、バンド計算の結果と類似するレベル構造がえられた。しかし、UPSの実測スペクトルとは一致しない。一方、〔MeH〕クラスターはEb=4~8eVにMe-H結合のレベル構造を導くことができ、そのプロファイルはMeHのUPSスペクトル、X-ray emissionスペクトル等に類似する。このときのMeおよびHのCharge stateは、それぞれ+(1.30.1)、-(0.650.05)と決定された。Me-H結合は、Med+Hls(4~6eV)、Mes+Hls(5~8eV)混成軌道よりなる。また、MeHにおける価電子帯領域のXPSスペクトルを計算するとともに、Me-H系の結合状態解明にXPSをどのように活用しうるか、その可能性をも論じた。
佐々木 貞吉
表面科学, 3, p.182 - 188, 1982/00
DV-X法により、CaF(フルオライト)型の結晶構造をもつ標記の水素化物の電子状態を計算した。クラスターとしては、〔MeH〕および〔MeH〕(Me:金属原子)を用いた。〔MeH〕クラスターに対する結果から、Me-H結合準位はEレベルより4~7.5eV低くなることがわかった。この値は、Me-H系について観測されたUPSスペクトルと概ね一致する。一方、MeおよびHのcharge stateは、それぞれ、1.20.4、-0.60.2となった。H原子上のchargeは同一周期の場合、結合する金属の原子番号とともに小さくなり、Paulingの電気陰性度から予測される傾向と符号する。レベルプロファイルおよびcharge stateを用いて、次に価電子帯のXPSスペクトルを計算した。スペクトルパターンを解析したところ、Me-H結合の光電子ピークは、d電子数の増加とともに強度が減ずる傾向を示した。
曽我 猛; 佐々木 貞吉
JAERI-M 9769, 19 Pages, 1981/10
高温構造材料として工学的に広く用いられているBeO、-SiC(ともにWurutzite型)と-Sic(Zinc-blend型)に対する電子状態を、DX-X分子軌道法で計算し、価電子帯XPSスペクトルの解析を行った。クラスターとしてWurutzite型には[BeO]、[SiC]、Zinc-blend型には[SiC]を採用した。BeOではその絶縁性と一致する価電子帯レベル構造を得た。また、-SiC、-sICについては半導体的性質を裏付けるレベル構造が得られた。さらに、-SiCの価電子帯XPSスペクトルは-SiCのそれと類似し、実測スペクトルとも良好な一致を示すことか確められた。しかし、Si原子の有効荷電には大きな差違が認められ(-Sicでは+1.56、-Sicではでは+0.75)、-SiCの方がイオン性結合のより大きい材料であることを明らかにした。
佐々木 貞吉; 木内 清
Chemical Physics Letters, 84(2), p.356 - 360, 1981/00
被引用回数:18 パーセンタイル:58.06(Chemistry, Physical)MoOおよびMoOイオンに対してそれぞれ〔MoO〕、〔MoO〕クラスターを仮定し、電子状態とレベル構造をDV-X分子軌道法で計算した。えられた結果を検討し、MoOよりもMoOイオンのMo-Oがより共有結合性を帯びるという知見をえた。このことはMo3dのXPSスペクトル測定からも確かめられた。また、価電子帯レベル構造は実測スペクトルと良好な対応を示すことが判明した。
佐々木 貞吉; 曽我 猛
Physica B; Condensed Matter, 111B(2-3), p.304 - 318, 1981/00
TiO,VO,CrO,MnO,NbO,TcOおよびRuOの電子構造を〔MeO〕のクラスター計算から求めた。MOレベルの計算結果は、X線光電子スペクトルの測定データと良好な一致をみた。他方、X線光電子スペクトルの定量的解釈のためには、O2P光電子の光イオン化断面積が従来考えられていた値の2.8倍になることを明らかにした。また、ギャップエネルギーと、絶縁体(TiO)から金属的良導体(RuO)までの電気電導度との関係式を提案し、室温におけるTcOの電気電導度は10~50cmになると予測した。
佐々木 貞吉; 足立 裕彦*
Int.J.Quant.Chem., 18, p.227 - 235, 1980/00
被引用回数:10 パーセンタイル:58.48(Chemistry, Physical)下記の化合物について価電子帯のエネルギー準位とXPSスペクトルを計算した。 1)第3周期酸素酸塩 2)遷移金属酸素酸塩 3)SiO 4)TiO これらのうち1),2)については実験値との良好な一致が認められた。一方、3),4)についてはフェルミレベル近傍のスペクトル強度の計算値が実測値よりも大きくなった。この原因につき詳細な議論を行った。
佐々木 貞吉; 足立 裕彦*
Journal of Electron Spectroscopy and Related Phenomena, 19(3), p.261 - 271, 1980/00
8個の代表的な酸素酸イオンについて、その電子構造eDV-X法で計算した。分子起動エネルギーの計算値は、実験値とほぼ完全に一致した。また、スペクトルの形状および強度も測定されたものと良好な一致を示し、Scofieldによる光イオン化断面積の計算値は、信頼性の極めて高いことを確認した。
佐々木 貞吉
表面, 17(9), p.565 - 576, 1979/00
金属酸化物,酸素酸塩などのような化合物材料の表面損傷について、特に最近なされたX線光電子分光法(ESCA)による研究成果を中心に紹介した。表面損傷研究におけるESCAの有用性,ならびに実験中留意すべき点,今後に残された問題点についても記した。
佐々木 貞吉; R.S.Williams*; J.S.Wong*; D.A.Shirley*
Journal of Chemical Physics, 68(6), p.2718 - 2724, 1978/06
被引用回数:48固体表面層(~25の放射線損傷をX線電子分光法(XPS)により調べその放射線化学的な有用性について検討した。実験には高純度LiNOおよびLiSO単結晶を用い、高真空下(410Torr以下)で0.3~1.6keV電子線を照射した。結晶表面層の生成物をXPSで調べたところ、被照射LiNOではLiNO,LiOなどがまた被照射LiSOではLiSO,S,LiS,LiO,吸着酸素などが認められた。なおLiSOを重照射すると最終的にはLiSおよびLiOのみになる。また1.4keV電子線の「differential energy loss」より分解量および生成物収量を見積り10~10のG値をえた。
佐々木 貞吉
Journal of Applied Physics, 47(5), p.2241 - 2242, 1976/05
被引用回数:1被照射LiSOについてのESRスペクトル測定により、Li,SOなどの生成が認められた。一方、TSEE測定により、250Cおよび440Cにグローピークを観測し、これらのピークはともにLi+SO2Li+SOにともなうTSEEであることを確認した。さらにTSEEの線量依存性を調べたところ、210Rad以上で250Cのピーク強度が減少し440Cのピーク強度が増加した。これらのことから2つのグローピークは、トラップ深さの異なる電子状態が関与したTSEEであると考えられる。
佐々木 貞吉
Phys.Status Solidi A, 34(1), p.339 - 346, 1976/01
被引用回数:11被照射KSOのTSEEを-165~550Cで調べ、5種類のグローピーク(-45C,5C,152C,210C,265C)を観測した。それぞれのグローピークについてエキソ電子放出機構を検討したところ、-45Cおよび265Cピークはエレクトロンタイプのラジカル種が関与するTSEEであり、また5C、152Cおよび210Cピークはエレクトロンタイプのラジカル種がホールタイプのラジカル種と再結合するさいに起るTSEEであることがわかった。TSEE強度の線量依存性をみると、510Radで最大になり510Rad以上では零になる。ラジカル種の収率は10Rad以上でも増加するので高線量領域におけるTSEE強度の減少は、放射線損傷により固体表面層の結晶構造が乱れたことに起因すると考えられる。
瀬口 忠男; 幕内 恵三; 諏訪 武; 田村 直幸; 阿部 俊彦; 武久 正昭
Reports on Progress in Polymer Physics in Japan, 15, p.513 - 514, 1972/00
ポリビニリデンフロライド(PVdF)は放射線に対して架橋型ポリマーであることが知られているが、照射によって生成する活性種については未知である。フッ素原子を含むラジカル種はESRのスペクトルを複雑にする。延伸して分子鎖を配向した試料を用いると、ラジカル種の同定が可能となった。照射して室温、真空中で捕捉されるラジカルはフッ素原子が1ケとれたアルキルラジカル-CH-CF-CH-と、ポリエニルラジカルである。-位のFの超微細分離は最大180Gaussである。ポリエニルラジカルは、真空中では、室温で安定である。アルキルラジカルの立体的な構造もわかった。